東京にもあった!鍾乳洞
鍾乳洞は別名「石灰洞」といわれている、地底に堆積した石灰岩が地下を流れる水によって侵食されて空洞化した洞窟のことをいいます。
ふつう山肌に空いた空洞のことは「洞穴」といいますが、岩が削り取られることでできあがる洞穴と違い鍾乳洞は時間をかけて少しずつ侵食を受けて溶け出すようにしてできることから、内部には自然の不思議を感じさせる紋様が自然に出来上がるようになっています。
そうした鍾乳洞は世界各地にあってそれぞれ絶景を見せてくれているのですが、実は東京都内にもそんな鍾乳洞が存在しています。
それが日原(にっぱら)鍾乳洞という西多摩郡奥多摩町にあるものです。
日原鍾乳洞は関東随一の鍾乳洞と言われるほどの巨大かつ荘厳なつくりをしており、東京都にありながら天然記念物に指定されているという大変珍しいものです。
日本国内の絶景として「死ぬまでに一度は見てみたい景色」としても定番として登場する場所なので、都内近郊に住む人はぜひ一度でも何度でも足を運んでもらいたいです。
山岳信仰と日原鍾乳洞
日原鍾乳洞はただ単に景色がキレイということではなく、地元に根ざした山岳信仰の象徴としても扱われています
日本は山や自然と深い関わりを持ってきた文化がありますので、古代より山には神様がいるとして全国各地にそれを祀るお社などがあります。
日原鍾乳洞はそんな山岳信仰を行う土地の中でもかなり有名な場所となっており、今も鍾乳洞を見に来た観光客の他山神様にお参りに訪れる人もたくさんいます。
鍾乳洞の中には「縁結び観音」も置かれているので、それを目当てに訪れる若い女性もおおいそうです。
日原鍾乳洞は入り口こそ狭く古めかしい印象がありますが、中に入っていると狭い通路がいきなり大きく開けてくるので、その空間に踏み入れた瞬間一気に気持ちが引き締まるような不思議な感覚があります。
最初にも説明しましたが鍾乳洞は長年をかけて地下水が石灰岩を溶かしていくというものなので、こうしている今この瞬間にも少しずつ内部の様子は変化をし続けています。
そのため時には訪れる人の安全のため通行止めや入山禁止になることもあります。
初めて訪れるときには開放時間をきちんと調べてから向かうことをおすすめします。
日原鍾乳洞へのアクセス
日原鍾乳洞は西多摩郡にあるので、訪れるときにはまず都内から八王子方向に向かいます。
わかりやすいルートとしてはまずは国道411号線の青梅街道に出てそこから奥多摩方面に向かって直進をしていきます。
途中で国道204号線に折れるとそこからずっと山道になっていくので日原方面に延々と走らせていくと日原鍾乳洞近くにまで行きます。
日原鍾乳洞周辺には1000年以上前からおかれていたとする一石山神社や、奇石として知られる稲村岩といったたくさんの自然観光物もあるのでツーリングのときには周回するように周囲の自然全体を見回すようにしてみてください。